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エンジニア、デザイナーにmacユーザーが多い理由

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WEB制作の仕事をしていると、プログラマーやWEBデザイナーなど多くの方と仕事をすることが良くあり、知り合いもそれなりにいるほうかと思います。
私個人は15年以上windowsユーザーですが、知り合いのエンジニアやプログラマー、デザイナーのほとんどがmacユーザーです。

彼らのほとんどがなぜmacを使うのか、macのメリットをwindowsユーザーの視点から解説していきます。

 

機能に大きな差はなくなってきているwindowsとiOS

何故、macを使っているのかと聞くと、大抵は「使いやすいから」という答えが返ってきます。
たしかに以前は、windowsのパソコンと比べるとmacの方が操作性も高く、使いやすいアプリケーションも豊富でした。

しかし、現在はwindows PCもmacと比べて機能に大きな差がなくなっています。

macユーザーの評価する点をwindowsユーザーに反論させてみます。

 

・macの方が起動(処理速度)が早い
→windowsもCPUやメモリを上げればスピードは同じくらい。

 

・Retinaディスプレイによって解像度が鮮明で画面が美しい。
→FullHD(1920×1080など)の高解像度のwindows PCも多く発売されてるし、4K対応のモニターもたくさんある。

 

デスクトップ画面の切り替え操作が便利!
→windowsでもデュアルモニターにするなどすればもっと便利に使える。

 

・iTerm2などの標準搭載のアプリで開発に必要なアプリが備わっている。
→それならコマンドプロンプトで対応できるし、macに標準搭載されていてwindowsにないアプリは類似製品をほとんど無償でDLできるものばかり。

 

・2001年のmac OS Xリリース以来、Unixコマンドを使えるようになった。
→windows10ではWSL(Windows Subsystem fo Linux)によってUnixコマンドも使えるようになった。

 

・iPhoneがユーザー数を伸ばしている中、iOSアプリのXCodeをつかった開発はmacじゃなきゃだめ。
→確かにXCodeはwindows版はリリースされていないが、iOSアプリを開発できるXamarinはVisual Studioに同梱されていて無償で使うことが可能。
(XamarinではApp Storeへ公開できないとの噂がありますが、その辺はわかりません)

 

・mac bookは高スペックで軽くてカッコいい。
→最近では日本製PCだけではなくてLenovo、HPなどでもmac book Airよりも薄型で軽量のPCが出ているし、同等かそれ以上のスペックもあって美観もこだわっている。

 

他にもmacの方がwindows PCよりも優れているという点はたくさんありますが、windowsも足りない部分を次々にアップデートしますので、機能的には大差はないです。

 

 

macはwindowsを兼ねる

macでしか実現できていないユーザビリティ、デザイン、使い勝手などに対してwindowsがアップデートを繰り返し追いついてきていますが、唯一windowsでは実現できないことがあります。

それは、両方のOSを搭載することです。

 

Appleは、iOSを搭載する権利をmacに限定していますが、windowsはライセンス料さえ払えばAppleのPCにも搭載できます。

つまり、windowsのPCにiOSを搭載することは出来ないけど、macにはwindowsを搭載できるという部分では、macを所有していて損はありません。

 

ちなみに、macでwindowsを起動する方法として、Boot Campというmacに搭載されている機能を使います。
macのPCに起動するときに「option」キーを起動ディスクの選択画面が表示されるまで押し続けます。そうすると、使用するOSの選択の画面になるので、windowsを選択するだけ。

中古のmacに「windows搭載」というのをよく見かけますが、こんなに簡単にwindowsに切り替えることができるので、非常に便利です。

 

 

エンジニアやデザイナーにmacユーザーが多い本当の理由

macユーザーの感じるデメリットは価格だけ

新品で販売されているmac book air 2020の最も安い型の価格は約9万円ほど。
スペックはメモリ8GB、容量はSSD256GB、CPUは第10世代のcore i3を搭載していて、重量も1.29㎏と非常に軽いのが特徴です。
もちろん、液晶もRetinaディスプレイですので、美しくデザイナーには大好評。

しかし、同じくらいのスペックでwindowsのPCと比べるとどうでしょう。

 

格安パソコンメーカーのLenovoが2019年に発表したidea pad S540は、windowsユーザーの中でも少し話題になりました。

上の9万円のmac book airの同じくらいのスペックの型であれば、約6万円です。
ビジュアルも洗練されていて、重量も1.38㎏と大差はありません。
私も1台購入しましたが、非の打ち所がない最強コスパのパソコンと言っても良いです。

 

1.5倍も違っていればmacユーザーにとって、価格はデメリットに感じる部分になることは間違いなさそうですね。

 

 

それでもmacでなくてはいけない本当の理由

答えはiPhoneのシェアが多いことにあります。

現在、日本のiPhoneのシェア率は60%ほどもあり、Androidよりも多くなっています。世界全体ではアメリカとカナダは同じようにiPhoneのシェア率は50~60%ほどですが、中国、韓国、ヨーロッパ、インドなどはAndroidのシェア率の方が多いのが現状です。

世界全体で見るとAndroidの方が多くなってはいるのですが、日本のiPhoneシェア率が高いのであれば国内のエンジニアはAndroidアプリよりもiOSアプリを開発する方が良いということですね。

ちなみに、AndroidアプリとiOSアプリの開発方法は全く違います。
Androidのシェア率が高かった頃に、私もAndroidアプリの開発に従事したことがありますが、同じ製品をiOSでリリースしなくてはならなくて、その時はアウトソースしました。全然開発方法が違ったんです。

また、WEBサイトやWEBアプリの開発も、言語は一緒でもテスト環境はiOSであった方が良いでしょう。

前述の通り、windowsにiOSは搭載できませんので、それであれば最初からmacを使っていた方が良いということです。

 

エンジニアの視点

プログラミングをするエンジニアにとってもmacの方が良い理由があります。

iOSアプリであるXCodeはwindowsでも可能と前述していますが、windows PCでUNIXコマンドを実行することはできるものの、仮想環境を構築するのには毎回面倒な処理が必要になります。
それだけでなく、macはRubyやPythonなどのプログラム言語との相性も良いと言われているので、開発者はmac PCを好むんですね。

 

デザイナーの視点

もちろん一番の理由は高解像度のディスプレイでしょう。
windowsのPCも高解像度のディスプレイはたくさんありますが、macのRetinaディスプレイは最も高品質と言われておりハイコントラストな色彩表現を可能としています。

他にも、Adobe社の開発したPostScriptというデザインされたものをテキスト形式で記述する言語が、印刷に適しているという意見もあります。

デザイナーとは違いますが、ミュージシャンもmacユーザーばかり。
それは、音響機器がmacでしか対応していないものもあったり、相性がwindowsよりも優れていたり、そもそもオシャレだったり。という理由があるようですね。

 

エンジニアやデザイナーにmacユーザーが多い理由は、具体的にはこれらのような理由になっているのですが、もはや文化的な側面もありそうです。

iPhoneの人気が続いている以上、今後もmacユーザーが極端に減るようなことはないでしょう。

WEB制作を生業としている私としては、これから先もwindowsの一択なんですが、これからデザインやプログラムを学習する方にとってはmacを最初から使うと不足なく学習できるでしょうね。

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